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学級づくりのこつ伝授 南風原町教委 初担任の教員53人研修会


学級づくりのこつ伝授 南風原町教委 初担任の教員53人研修会 研修会で学級づくりの進め方やこつを学ぶ教員ら=3日、南風原町中央公民館
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 初めて学級担任を務める教職員などに、始業式以降の学級づくりの進め方やこつを学んでもらおうと、南風原町教育委員会が3日、同町中央公民館で研修会を開いた。学級担任が児童生徒と教員の人間関係を意識した学級を構築することで、子どもたちに安心して学校生活をスタートしてもらうことを目指した。
 研修は昨年に続き2回目で、学級づくりに苦戦する現場教員の声に応じて町教委が開いた。県教育委員会が3月に策定した働き方改革推進計画では「児童生徒・保護者との信頼関係の構築」を図ることで教員が「働きがい」を実感できる環境を整えるとしている。研修では人間関係づくりを意識した学級をテーマにした。研修は教員の勤務時間内に90分で行い、負担を軽減した。
 研修会は町教委学校教育課の城間智統括指導主事が講師を担当した。町内の四つの小学校から53人の教職員が参加した。
 城間さんは学級づくりのキーワードに「不安を下げて、期待を大きくすること」を挙げた。子どもとの心理的距離を縮めるために、教師の自己開示が重要だと指摘。自己紹介では(1)安心感を与えること(2)信頼感を与えること(3)期待感を抱かせること―の3点が大切だとした。
 始業式以降の学級づくりでは、子どもたちの自己紹介の際は教師が一人一人にコメントを返すことや、教科書を開いて1年間の学習の見通しを持ってもらうことの大切さも説明した。城間さんは「子どもが落ち着いて学習や活動に臨むことで、教師自身心に余裕が出てくる。子どもたちと一緒にさまざまな活動に取り組むことができるようになる」とした。
 初めて担任を持つ大城美璃さん(22)は「どのように学級づくりを進めていいのか分からなかったが、研修を通してイメージができるようになった」と話した。松本鈴さん(24)は「学級づくりの選択肢が広がりありがたい。配布資料を基に実践したい」と話した。  (高橋夏帆)