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教員試験 前倒し検討 民間企業の早期化に対抗


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 文部科学省は10日までに、2024年度は6月16日を標準日としている公立小中高校の教員採用試験について、25年度以降は実施時期を前倒しすることを検討すると明らかにした。早期化する民間企業の採用に対抗して人材を確保するのが狙い。
 盛山正仁文科相は3月26日の閣議後記者会見で「志願者を確保し、優れた人材を採用することが重要。他の業種を見ると、もう少し前倒しすることも必要だ」と述べた。
 従来は大学4年時の7~8月に1次試験を行い、9~10月に合格発表する自治体が多いが、文科省は昨年5月、24年度は1カ月程度早め6月とする方針を示して各教育委員会に協力を要請。それ以前の日程も推奨している。
 文科省によると、22年度実施の公立小学校教員採用試験の競争率(倍率)は2.3倍となり、5年連続で過去最低だった。中高を含めた教員全体でも3.4倍で、最も低かった。