グーグルは8月22日、新型スマートフォン「Pixel 9」を発売しました。この機種の注目すべき点は、スマホ向けの人口知能(AI)「Gemini Nano(ジェミニナノ)」を搭載したことです。ライバルのアップルも、iPhone向けのAI「Apple Intelligence(アップルインテリジェンス)」をまもなく提供すると発表しています【※1】。今回はAIの種類について解説します。
ChatGPTなど、インターネットに接続し、クラウド上でデータ処理をするAIを「クラウドAI」と呼びます。クラウドAIはネットの中にAIの頭脳があります。一方、ジェミニナノやアップルインテリジェンスは、AIの頭脳がスマホの中に入っています。これらは「エッジAI」と呼び、インターネットに接続しなくてもAIが使えるため、素早く反応し、私たちのプライバシーを守ることができます。ジェミニナノでは、電話の内容をエッジAIが分析して、「詐欺電話の可能性がある」と警告を出す機能があります。これらの処理は全てスマホ内で完結されるので、外部に通話情報を出さずに全てスマホ内で完結できます。
今後のスマホは機能によって「クラウドAI」と「エッジAI」を上手に使い分け、私たちを手助けしてくれるでしょう。AIは便利な道具ですが、使いすぎると自分で考える力が弱くなる恐れがあります。AIに頼りすぎるのではなく、自分の頭で考えることも大切です。AIと上手に付き合いながら、人間らしい社会を作ることも重要です。
~ 言葉の解説 ~
※1 「Apple Intelligence(アップルインテリジェンス)」をまもなく提供すると発表しています … 期待されている新機能ですが、対応できる言語は英語のみです。日本語を含めた他の言語は2025年以降のスタートとなっています。グーグルのジェミニナノも一部機能が英語のみとなっており、言語によって機能や賢さに差があります。
モバイルプリンス / 島袋コウ 沖縄を中心に、ライター・講師・ラジオパーソナリティーとして活動中。特定メーカーにとらわれることなく、スマートフォンやデジタルガジェットを愛用する。親しみやすいキャラクターと分かりやすい説明で、幅広い世代へと情報を伝える。