有料

インスタに未成年保護の機能 モバプリの知っ得[293]


インスタに未成年保護の機能 モバプリの知っ得[293] イラスト 小谷茶(コタニティー)
この記事を書いた人 Avatar photo 外部執筆者

写真共有アプリ「インスタグラム(インスタ)」を運営するメタ社は17日、18歳未満のユーザーのプライバシー保護と安全性向上を目的とした「ティーンアカウント」の導入を発表しました。ティーンアカウントでは、知らない人からのメッセージやタグ付け、暴力・性的な内容を含む投稿の表示が制限されます。また、16歳未満のユーザーは、親の許可なしに設定を変更できなくなります。日本では来年1月から、この新しい仕組みが導入される予定です。

このような機能が搭載される背景には、SNSを巡るさまざまな問題があったからです。敏感で不安になりやすい思春期の10代は、大人以上にSNSから多くの影響を受けます【※1】。SNSに依存してしまったり、メンタルヘルス(心の健康)を悪化させたりする危険性があります。さらに、傷ついた若者を狙う犯罪者がSNSをチェックしてターゲットを探すケースもあります。

こうした問題から若いユーザーを守るため、メタ社は対策に乗り出しましたが、問題が指摘されているのはインスタだけではありません。他のSNSアプリでも同様の懸念があります。結局のところ、規制のないアプリに若者が移動してしまうと、対策の意味が薄れてしまう可能性もあります。重要なのは、一人一人がSNSの使い方を考えることです。便利なツールですが、使いすぎると自分の人生をSNSに支配されかねません。適度な距離を保ち、安全に利用することを心がけましょう。

~ 言葉の解説 ~

※1 大人以上にSNSから多くの影響を受けます … 思春期は誰もが不安を感じやすい時期です。そのような中、SNSは私たちの不安をさらに大きくしてしまうことがあります。「かわいくないと不幸になる」「お金がないとヤバい」などといったコンテンツを見せられ、焦りや不安を大きく感じてしまいがちです。しかし、SNSに映る世界は現実のほんの一部に過ぎず、偽の情報などもあります。自分の価値は見た目やお金だけで決まるものではありません。SNSを見るときは、その内容をうのみにせず、批判的に考え、多様な意見や価値観に触れることが重要になります。

モバイルプリンス / 島袋コウ 沖縄を中心に、ライター・講師・ラジオパーソナリティーとして活動中。特定メーカーにとらわれることなく、スマートフォンやデジタルガジェットを愛用する。親しみやすいキャラクターと分かりやすい説明で、幅広い世代へと情報を伝える。

https://mobileprince.jp/