今年で18回目の「Jazz in Nanjo(ジャズイン南城)」が19日、南城市文化センターシュガーホールつきしろ広場であった。開館30周年記念の一環。県内外で活躍する5組のジャズバンドが、1950年代までのスタンダードナンバーや、さまざまな音楽ジャンルと融合したジャズのオリジナル曲を披露した。夜空の下、約500人の観衆が多彩な音色に酔いしれた。
知念高校出身の知念嘉哉(ギター)は、真境名陽一(ベース)、櫻井萌(ピアノ)と共演した。知念の曲「The Meadow」では、南城の風土に育まれたのであろう、自然の美しさを感じさせる音色が夜空に溶け込んだ。
ジャズシンガー与世山澄子がトリに登場した。佐山こうた(ピアノ)、セバスティアン・カプテイン(ドラムス)、西川勲(ベース)と共演し、「ザッツ・ライフ」など3曲を力強く歌った。沖縄のジャズ黄金期の風合いをまとった歌声を、観衆はじっくり聞き入った。
ディレクターを務めた中村亮は「自分たちの音を出そうと挑戦しているバンドを選んだ。(メンバー同士が)互いの音を聞きながら、この瞬間に出したい音を出していた」と即興的な演奏も振り返った。
同館の知念百合香館長は「この時期のイベントとして定着してきた。より認知度を上げたい」と意気込んだ。
(嘉手苅友也)