「時給が最低賃金以下だった」 ブラックバイトの経験「私も」 不当な扱いに批判の声


この記事を書いた人 Avatar photo 瀬底 正志郎

 県内で複数の飲食店を展開していたクライマックスコーヒー(沖縄市)が破産準備に入り、アルバイトの学生らに給与の未払いが起きている問題を受け、琉球新報社がブラックバイトに関する体験談や意見を募ったところ、電話や無料通信アプリ「ライン」を通じて9~11日の3日間で43件の「声」が集まった。「実際の時給が求人誌に書かれていた金額の半分で、最低賃金以下だった」(20代、大学生)など、不当な労働実態が明らかになった。

 他にも「12時間労働が2回ほどありました。大学生です」「バイトでノルマをクリアしないと帰るなと言われた」「レジの金額が合わない時など、担当が自分の財布から出すことが当たり前」など、不当な扱いに対する疑問の声があった。

 給与未払いに遭った学生の記事を見て「私と同じ大学生らが被害に遭っていて許せない。学業優先が当たり前。給料未払いは最低だと思う」「まず大人がしっかりするべき場面なのに、その辺の責任がないのはどうかと思う」「私たち学生は奨学金を借りて学校に通って毎日節約して必死にアルバイトをして生活しているのに、未払いの上にバイト先がつぶれるって、同じ学生がこんな目に遭っているのが悔しいし、許せません」など、学生らの憤りの声が多く寄せられた。

 本紙の取材に応じた無職の女性(47)は那覇市の飲食店を退職する際、給料の支払いに応じてもらえなかったり、「指導」と称して罵声を浴びせられたりした。女性は「求人誌に虚偽の情報を掲載している店もあった。ストレスで精神的に不安定になり職を転々とした」と明かした。