自公維、百条委設置の動議取り下げ 玉城知事会食問題


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沖縄県議会

 玉城デニー知事が「万国津梁(しんりょう)会議」の設置支援業務を受託した事業者と正式な契約を結ぶ前日に会食していた問題を巡り、沖縄・自民、公明、維新の会の3会派は11日、議会事務局に提出していた百条委員会設置に向けた動議について、否決される公算が大きいとして取り下げた。自民は引き続き与党に対して、全会一致に向けた協議を求めていく考えで、新里米吉議長に対して各派代表者会の開催を要求した。

 新里議長や与党は自民の要求を受け入れ、15日の9月定例会最終本会議の前に各派代表者会を開くことを確認した。

 「自公維」は各派代表者会での協議で全会一致の可能性が生じれば、最終本会議で百条委員会設置の緊急動議を提出したい考え。一方、与党側は一般質問や各種常任委員会などで事態の解明が進み、経済労働委員会では関係者の参考人招致が決定していることなどを踏まえ、百条委員会の設置には応じない構えだ。

 11日には動議などについて議論する議会運営委員会が行われたが、大城一馬委員長が「全会一致には持っていけないと(与党から)報告があった」と述べたことに対して自民側が反発。与党側が「否決ありき」で協議に応じないとして、動議の取り下げを表明した。一方、委員会では与党代表者会議座長の照屋大河県議は「議案が正式に上程された時に改めて判断したい」と述べるにとどめた。

 委員会終了後、記者会見した自民会派の島袋大会派長は「全会一致の見通しが立つならもう一度動議を出したい。ボールは与党側にあり、我々としては否決されると分かっているものを出さない。疑惑を解明するには百条委員会しかない。与党も提案に乗るべきだ」と述べた。