「相談と医療、一体で」 うるま 性暴力被害者支援へ研修


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性暴力被害者の相談支援について語る大阪SACHICO代表の加藤治子氏=14日午前、県立中部病院研修室

 性暴力の被害相談から医療的支援や法的支援までを一括して行う県性暴力被害者ワンストップ支援センターは14日、うるま市の県立中部病院の研修室で相談支援員の養成研修を行った。医療や福祉関係者ら100人以上が参加し、被害者支援に必要な知識を学んだ。

 この日は、大阪府松原市の阪南中央病院に拠点を置く性暴力救援センター・大阪SACHICOの代表で、産婦人科医の加藤治子氏が、ワンストップセンターに求められる機能について解説。加藤氏は、被害から72時間以内であれば緊急避妊や証拠採取が可能だとした上で「心と体の治療を早期に始めるためにも、相談と医療を行う機関が一体であることが大切だ」と指摘し、今年8月20日から病院拠点型となった沖縄のセンターの意義を語った。

 相談員については「被害者の傷は目に見えにくいが、心と体にどのような被害を受けたかを聞き取り、記録に残すことが大切だ」とアドバイスした。

 このほか、県や県警の担当者からはセンターの相談実績や、事件化するために早期の証拠採取や警察に届け出ることの重要性などが説明された。

 研修は11月と12月に2回目と3回目が行われる。相談員になることを希望する人は、その後の実践研修も受ける必要がある。