米軍ヘリ、種子島に相次いで緊急着陸も原因明らかにせず 普天間飛行場に帰還


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旧種子島空港跡地に着陸した米軍普天間飛行場所属のUH1Y多用途ヘリコプター=26日午後2時40分ごろ、鹿児島県の種子島・中種子町(読者提供)

 26日に鹿児島県の旧種子島空港跡地に緊急着陸していた米軍普天間飛行場所属のAH1Z攻撃ヘリコプターとUH1Y多用途ヘリコプターが28日午後、宜野湾市の普天間飛行場へ帰還した。在沖米海兵隊は28日時点で不具合の原因などについての本紙取材に対し回答していない。今月に入り、米軍機によるトラブルが相次いでいることから県は米軍に対する抗議を検討している。

 九州防衛局や県によると、28日午前に普天間所属の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイが鹿児島県の現地へと飛来した。トラブルのあったAH1Zの部品などを輸送したとみられる。AH1ZとUH1Yは同午後1時15分ごろに旧種子島空港跡地を離陸し、種子島空港へと向かった。午後2時1分ごろには同空港を離陸し、午後4時52分ごろに普天間飛行場へ帰還した。

 21日にはCH53ヘリコプターが種子島空港から離陸できなくなる事案が発生。MC130J特殊作戦機が伊江島補助飛行場内で着陸装置を落下させる事案も発生しているが、米軍は事故原因や再発防止策などを明らかにしていない。

 県によると、米軍機による県内での不時着などは2016年に25件、17年に23件、18年に42件発生。今年に入ってからも2月に渡名喜村の入砂島(出砂射爆撃場)にAH1Z攻撃ヘリコプター、3月と4月には鹿児島県の沖永良部空港と大阪府の伊丹空港にMV22オスプレイが緊急着陸した。