バーチャルでヤンバルクイナと遭遇 JTB沖縄がやんばるツアーにIT活用 


この記事を書いた人 Avatar photo 瀬底 正志郎
ガイドの説明や景色に合わせて説明が浮かび上がるタブレット(JTB沖縄提供)

 JTB沖縄(那覇市、杉本健次社長)は10月から、タブレットを見ながら北部の自然の豊かさを知ることができるバスツアー「やんばる探検どきどきツアー」を実施している。東村、大宜味村、国頭村の3村をバスで巡り、移動に合わせた案内表示やAR(拡張現実)を使った疑似体験などデジタルと観光を組み合わせた内容となっている。

 昨年3月の実証実験を経て、本格販売を始めた。10月21日に、初めてのツアーに県外からの観光客5人が参加した。ツアーは東村の又吉コーヒー園から出発し、約4時間かけて道の駅ゆいゆい国頭、ヤンバルクイナ生態展示学習施設などに立ち寄って自然の楽しさを学ぶ。

 タブレットはNTTドコモが提供し、衛星利用測位システム(GPS)の位置情報に応じて、見える景色やガイドの案内と合わせた画像や説明が表示される。またARを使って、森の中にいる感覚やヤンバルクイナが目の前にいるような疑似体験ができる。JTB沖縄事業開発課の松田結香さんは「今後も改良を重ねて、ツアーを定番化したい」と話した。

 JTB沖縄は北部観光の活性化につながるツアー開発に力を入れている。来年2月には、又吉コーヒー園の森の中をワイヤと滑車を使って疾走するジップライン体験商品も提供する。