〝神の島〟ルール違反の観光客に対策いろいろ 立ち入り禁止の聖域へ侵入相次ぐ SNS投稿で拍車 HPで呼び掛け


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久高島公式ホームページ「久高のシマ時間」

 【南城】「島で守って頂きたいことがあります」。観光客の立ち入り禁止区域内への侵入が相次ぐ沖縄県南城市の久高島で、島のルールを紹介する久高島公式ホームページ(HP)「久高のシマ時間」の事前閲覧を呼び掛ける声が高まっている。HPには「御嶽や拝所は、私たちが大切に護(まも)ってきた心の拠り所です」と記載し、地図で立ち入り禁止区域を示すなど注意喚起を図っている。更新している西銘幸太さん(36)は「島の人たちが守り受け継いできた伝統や歴史があることを理解してほしい」と話した。

 琉球開闢(かいびゃく)のアマミキヨ神話がある久高島は“神の島”といわれ、年間約6万人が訪れる。近年問題になっているのが会員制交流サイト(SNS)などへの投稿だ。立ち入り禁止区域内で撮影された写真や間違った情報が多く投稿されていて、投稿を見て島を訪れた観光客が同様の投稿をさらに拡散させている。

 正しい情報を元に観光してもらおうと、HPでは久高島ならではのルールを紹介している。HP内から閲覧できるグーグルマップでは、間違って表示されていた地図記号を全て修正し、海水浴ができる浜や聖域の場所などを正しく示している。

 チャット形式でも気軽に問い合わせができるようにし、ガイドなどをしている住民を写真付きで紹介している。西銘さんによると、最近は観光を予定している人から事前に「泳いでいい海はどこですか」「水着で泳いでも大丈夫ですか」など、問い合わせが増えているという。

 西銘さんは「SNSなどではなく、HPの情報を頼りに観光してほしい。これからもたくさんの人に久高の魅力を伝えたい」と話した。

 久高島公式HPのアドレスは「久高のシマ時間https://kudaka-island.com/