「安全な水を求め行動を」 基地派生汚染問題 河村氏が提起


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河村雅美氏

 調査団体インフォームド・パブリック・プロジェクトの河村雅美代表が9日、琉球大学の公開講座「沖縄の公害問題で考える平和学習」で講演し、米軍基地から派生するPFOSなど有機フッ素化合物による汚染問題を解説した。河村氏は「解明されていない部分があることを言い訳にせず、自分たちの安全な水を求めていくことが大事だ」と指摘し、市民が行動に表すことの重要性を訴えた。

 河村氏によると、米国の国防権限法案に、被害を受けた基地の近隣地域に米軍がボトル入りの飲料水を配っている事例が記載されている。「私たちは(水道水を飲まず)飲料水を買っているが、怒っていない。水を配るよう求めるなど、何かしなければならない」と問題提起した。

 嘉手納基地内の水源から取水を止めるよう求める声が市民団体から上がっていることも紹介。「企業局の論理は水の安定供給が優先だ。『断水してもいいから安全な水を』と言える空気をつくる必要がある」と述べ「風評被害」という言葉を安易に使うことに、「(悪影響を懸念し)騒ぐ人をおとしめる」と指摘した。