宮良長包音楽賞に作詞家の備瀬善勝氏 特別賞は沖縄男声合唱団 来月11日に贈呈式


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備瀬 善勝氏(作詞家・プロデューサー)

 琉球新報社は第17回宮良長包音楽賞を備瀬善勝氏(作詞家・プロデューサー)に、同特別賞を沖縄男声合唱団(団主宰・指揮者=宮城敏氏、団長=安田正昭氏)に贈ることを決定しました。同賞は琉球新報創刊110年を記念して、郷土が誇る作曲家・宮良長包を顕彰し、沖縄音楽の発展と活性化を図る目的で創設した音楽賞です。贈呈式と祝賀会は12月11日(水)午後6時半から、那覇市泉崎の琉球新報ホールで開催します。会費は3千円。

<音楽賞>

 備瀬善勝氏(びせ よしかつ) 1939年那覇市出身。作詞家・プロデューサー。10代をコザ市(現・沖縄市)で過ごす。60年に作曲家普久原恒勇氏と出会い作詞を始める。70年にキャンパスレコード創業。レコード小売と共に自社レーベルを立ち上げ、音源制作も行う。若手からベテランまで幅広い世代の曲を収録し、時代を超えて沖縄の歌を世に送り出している。

 2004年、音楽を通して観光振興に貢献したとして県観光功労者、18年に第5回JASRAC音楽文化賞を受賞。「あめりか通り」など作品多数。「丘の一本松」をはじめ千曲近くの島唄をプロデュースしている。沖縄市音楽資料館「おんがく村」の館長も務める。

<音楽特別賞>

 沖縄男声合唱団 1972年、宮城敏、宮城正治、崎山憲一、石垣陽一郎の4氏でスタートした。現在の団員数は54人、団主宰・指揮者は宮城敏氏、団長は安田正昭氏。

 これまでに17回の単独演奏会、東京の「いそべとし男声合唱団」との合同演奏会を10回開催。91年にドイツ・ハンガリー、94年にオーストラリア、2011年に台湾、13年にフランスで海外公演を行った。宮古、八重山などの離島や県内各地でのコンサート、学校訪問、福祉施設での慰問演奏にも積極的に取り組んでいる。

 沖縄の曲を演目に取り入れ、その素晴らしさを国内外に発信する。13年には宮良長包生誕130年記念琉響演奏会に出演した。

沖縄男声合唱団