オーピーバイオファクトリー(OPバイオ、うるま市、金本昭彦社長)は22日、沖縄産微細藻類で植物性プランクトンの一種である「パブロバ」を健康食品原料として供給開始すると発表した。パブロバは抗肥満作用や抗糖尿病作用が高いとされるフコキサンチンをはじめ、アンチエイジング効果が期待できる有用成分を多く含んでおり、機能性表示食品の登録を目指している。2020年度中にパブロバを原料とした健康食品の商品化を目指し、県外の大手メーカー数社と調整を進めているという。
22日まで那覇市の沖縄セルラーパーク那覇で開催された「オキナワベンチャーマーケット2019」の会場で記者会見した。
金本社長は「パブロバを食品として扱うのは世界でも例がない。すでに有名なクロレラやユーグレナと比べても有用成分の多さはひけを取らない」と説明。「まずはレストランやイベントなどで提供し、パブロバの認知度向上やブランディングを進めたい」と今後の展開に意欲を示した。
OPバイオは培養装置を使って増殖させたパブロバを加熱殺菌し、濃縮した培養液の製造に成功。食品原料として提供する際は、パブロバを10%含んだ濃縮液の冷凍品10グラムを1パックにして販売する。
価格は調整中だが1パック200~300円を想定する。今後、培養液を乾燥させたパウダータイプなどの販売も予定している。
健康食品としての商品化を前に、那覇市泉崎の那覇OPA1階のカフェバー「OKINAWA PORTAL」と連携し、パブロバを利用した料理を提供する。パブロバの培養液はそのままだと魚や海藻のような臭みがあるため、おいしく食べられる調理法などを検討する。