コラソン今季初勝利 39戦ぶりの白星 日本ハンドボールリーグ


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 日本ハンドボールリーグ(JHL)の琉球コラソンは30日、愛知県の中村スポーツセンターで今季から参入したゴールデンウルヴス福岡と今季第16戦を行い、28―26で勝利した。開幕からの連敗を15で止め、今季初の白星をつかんだ。コラソンの勝利は昨季開幕戦以来。昨季の2分けを含めると39試合ぶりに勝ちどきを上げた。前半はコラソンが優勢で、相手守備の間を突いてバックプレーヤーとポストやサイドが連係し、前半は16―8とダブルススコアにした。後半は守備システムが合わず、福岡に勢いを持たせてしまう。若手育成を目的としたメンバー構成で、攻守の連係がうまく行かず、残り2分弱で1点差まで迫られたが、なんとか逃げ切った。次戦は12月1日、愛知県の知立市福祉体育館でトヨタ車体と対戦する。

琉球コラソン―福岡 前半、右サイドから通算500点目となるシュートを決めるコラソンの石川出=30日、愛知県名古屋市の中村スポーツセンター(大城直也撮影)

 連敗続きのコラソンにとって、今季初参戦のゴールデンウルヴスを制することは最低限のことではあったが、1勝の重みは他チームに勝つことと変わらない。石川出主将は「アウェーだけど、待ちに待った1勝をファミリアに届けることができた。この試合内容は褒められたものではないが、チームは上向いているのでホームでも勝てるようにしたい」と、少しほっとしていた。

 両チーム初勝利を狙う中、コラソンは飛び出してくる相手守備の間をうまく突く。バックプレーヤーがポストの連基徳をアシストしつつ、ずらしの場面では棚原良が三村裕幸のスカイプレーをアシストするなど、福岡をかき乱しつつ冷静にリードしていった。前半は16―8で戦力の差を見せつけた。

 後半もベテラン勢のスピーディーなパス回しが得点機を演出したが、東長濱秀作監督は「練習機会が少ない島国なので若手を育成したかった」とメンバーを大幅に変更。善戦する場面もあったが、泥臭く攻めてくる福岡に、コラソンはやや停滞する時間が長く続く。後半は逃げ切る形となったが、主導権を握る側としてやや冷や汗をかきつつ選手の経験値も高めた。

 本試合でリーグ通算500得点目を上げた石川は「後半は自分らで崩れて試合を難しくした。ただ、勝てたことは良い成果。1日に戦うトヨタ車体は強いが課題を修正し、連勝して次のホーム戦の勝利にもつなげたい」と、気を引き締めていた。