申告漏れ所得金額は25%増の87億円 1件当たり申告漏れ金額が最も大きいのはキャバクラ


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 沖縄国税事務所は2日、2018事務年度(18年7月~19年6月)の所得税と消費税の調査状況を発表した。所得税の申告内容に疑義があるとして調査などが行われたのは前年度比6・2%増の4550件で、申告漏れ所得金額は同25%増の87億円となった。追徴税額は同63・5%増の15億300万円だった。

 県経済の拡大に伴い個人事業主の所得金額も上昇し、申告漏れ金額なども増加している。

 所得税のうち、土地・建物や株式などの譲渡所得に関する調査件数は前年度比29・2%減の455件となった。申告漏れ所得金額は同8・9%増の32億7800万円で、1件当たりの平均は過去10年で最高の720万円だった。調査件数は減少したものの、県内の地価が上昇していることから1件当たりの申告漏れ金額は前年度を上回った。

 個人事業主を対象とした消費税の調査件数は前年度比9・6%減の1142件で、申告漏れなどの件数は同3・2%減の819件だった。追徴税額は同25・1%増の6億9200万円となった。高額・悪質な不正を行う事業主を対象とした特別調査・一般調査に注力し、追徴税額などが前年度より多くなった。

 業種別で1件当たりの申告漏れ所得金額が最も大きかったのはキャバクラの5489万円で、次いでとび工事の3951万円、民宿の3192万円。観光客の伸びや建設需要増加によって、飲食や工事、観光関連事業者が上位に来ている。