「人々に勇気と希望を与えた」 首里城復興願うパリ消防局へ感謝 那覇市消防がお礼状発送


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那覇市消防局がパリ消防局に送る(右上から時計回りに)お礼状と紋章のワッペン、掲載記事、敷物、色紙=11日、那覇市消防局

 今年4月に一部が焼失したフランスの世界遺産ノートルダム寺院(大聖堂)を管轄するパリ消防局から首里城復興を願う手紙が那覇市消防局に届いた件で、市消防局は12日、パリ消防局へのお礼状を発送した。「貴殿のメッセージは首里城を愛する多くの人々に勇気と希望を与えた。私たちもノートルダム大聖堂の復興を祈る」とつづっている。

 お礼状はフランス語。「私たちは首里城を失ったが、首里城を愛する心までは失われていない。再建もそう遠くないと信じている」と記している。「今後も世界各地で活躍する消防隊員と心を一つにし、あらゆる災害に立ち向かっていく覚悟だ」とした上で「今後も良き交流ができますように」と締めくくっている。

 手紙には市消防局の紋章のワッペンや紅型の敷物、「消防精神」という漢詩の色紙、パリ消防局の手紙に関する新聞記事も添えた。

 市消防局の島袋弘樹局長は「フランスからの突然の手紙にとても驚いたが、勇気づけられた。消防の使命は世界共通だと改めて認識した」とコメントした。