琉球ブルーオーシャンズ始動 選手、監督のお披露目会 年度内にオープン戦も 北川代表、NPB参入「3年以内に機運つくる」


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 沖縄初のプロ野球チームとして日本プロ野球機構(NPB)への参入を目指す「琉球ブルーオーシャンズ」の選手や監督お披露目会が17日、那覇市のロワジールホテル那覇で行われた。選手の親族やファンら約130人が集まり、チームの新たな一歩を祝った。北川智哉代表は「きょうという日を無事に迎えられ本当にうれしい。田尾安志GMの下、今後のチームにぜひ期待してほしい」と意気込んだ。

沖縄初のプロ野球チームとして日本プロ野球機構参入を目指す「琉球ブルーオーシャンズ」の選手や監督ら=17日、那覇市のロワジールホテル那覇

 チームは来年1月25日から、八重瀬町の東風平運動公園野球場で春季キャンプに入り本格始動する。本年度内にオープン戦も行う。2020年度は、国内外のプロ野球チームなどと年間約50試合を予定している。NPBへの参入について、球団にエクスパンション(球団拡張)の決定権はないとしつつも「3年間でその機運をつくり、それが整えば未来も見えてくる」とした。

 指揮を執る清水直行監督は「新しい風を沖縄に吹き込む気持ちで取り組む。ファン、県民に愛されるチームをつくりあげたい」と語った。この日は、沖縄の海をイメージして作られた、真っ青なユニホームも発表された。ヤクルト時代と同じ背番号「0」を背負う、比屋根渉は「ユニホームを着ると身が引き締まる。早くみんなと野球がやりたい」と本格始動を心待ちにする。

3選手が入団

 日本プロ野球機構(NPB)参入を目指す琉球ブルーオーシャンズは17日までに、3選手とトレーニングコーチ1人の入団を発表した。

 選手は、DeNAベイスターズや福岡ソフトバンクホークスで活躍した吉村裕基内野手(35)や昨季まで千葉ロッテマリーンズに所属していた李杜軒内野手(31)、昨季は北海道日本ハムにいた岸里亮佑外野手(24)が入団。トレーニングコーチに、中日ドラゴンズのコンディショニングトレーニングコーチを務めていた勝崎耕世氏が就任した。

 

北川智哉代表と田尾安志GMとの主なやりとり

 琉球ブルーオーシャンズの北川智哉代表らとのお披露目会での主なやりとりは次の通り。

 ―立ち上げの経緯は。

 北川「野球選手が最も輝ける場は野球というスポーツビジネスだと考え約5年前から検討してきた。選手のセカンドキャリアがこれまでも盛んに話題になってきたが、人材紹介の域を出なかった。そうした人材に役割を与え、野球で活躍する場を設けたい」

 ―なぜ沖縄なのか。

 北川「沖縄は野球熱が非常に高い。高校野球への関心やプロ10球団がキャンプを張りなじみもある。だが、チームがなくシーズン中はなかなか公式戦を見られない。(NPBに参入した場合)県民はシーズン中も公式戦を見られるようになるという魅力もある」

 ―NPBの枠拡充の見込みや参入までのめどは。

 北川「2020年以降国内で大きなスポーツ行事があまりない。東京五輪・パラ以降そうした話題も上がり、拡充の検討も出てくるだろう。まずはチームを盛り上げ県民、ファンと一緒にNPBに参入したいという機運をつくる。機運が整えばその先も見えてくる」

 ―今後も新入団選手の予定はあるか。

 田尾安志GM「現在交渉中の選手もいる。キャンプ中のテストも予定している。獲得したい選手がいれば随時テストを行う」