北部のテーマパーク 施設配置で環境に配慮 樹林地改変を縮小


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オリオン嵐山ゴルフ倶楽部=12月16日、今帰仁村呉我山

 沖縄県今帰仁村と名護市にまたがる「オリオン嵐山ゴルフ倶楽部」でテーマパーク事業を計画するジャパンエンターテイメント(那覇市、加藤健史社長)は19日までに、樹林地の改変面積を小さくする方向でテーマパークの施設配置案を固めた。ゴルフ場総面積120ヘクタールのうち北側の56・3ヘクタールを活用し、テーマパーク中央付近に体験施設を集中的に配置する。

 手続き中の環境影響評価(アセスメント)を経て工事に着手し、2025年ごろの開業を目指す。テーマパーク施設内には10カ所の体験施設のほか、管理施設や駐車場などの整備を予定する。

 ジャパン社はゴルフ場の北側や南側の一部を広く利用する「A案」と、移動距離などの最適化で面積を縮小する「B案」を検討していた。知事意見や住民説明会で既存の自然環境を大きく変えないよう意見が上がったことから、B案を採用することに決めた。B案はゴルフ場の北側を使用している。ジャパン社は将来的に南側の敷地を活用することも検討する。

 テーマパークのコンセプトについて、事業に携わるコンサルティング会社「刀」(東京)の森岡毅CEOは「五感に訴える演出を、大自然の刺激の中で成し遂げられる施設にする」と説明している。

 ジャパン社は20年2月ごろまでに環境アセスの方法書をまとめ、住民説明会を開催する。

 環境アセスの作業が順調に進めば、21年中にテーマパーク建設に向けた工事を始める。