小児救急電話相談「#8000」 救急の適正利用に効果 時間延長で利用者大幅増加


社会
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 夜間に子どもの急な病気で困った時に対応を仰ぐ「小児救急電話相談(#8000)」の2018年度利用者数が前年度比39・5%(5194人)増の1万3153人と大幅に増加した。18年10月から相談時間を延長したことが要因。一部の聞き取り調査では、相談後に夜間の受診を控えた人が7割に上るなど、安易な救急利用の抑制につながっている。

 県から午後7~11時の時間帯を委託する県医師会が、無作為で1日当たり5件の相談者を追跡調査。連絡が取れた1129人から相談後の対応を聞き取りした結果、翌朝9時までに受診した人は281人(24・9%)にとどまり、400人(35・4%)が翌朝9時以降に受診し、448人(39・7%)が受診を控えたと回答した。

 #8000は現在、平日は午後7時から翌日午前8時まで、土日祝日は24時間対応となっている。県医療政策課の担当者は「沖縄は救急病院での時間外の外来受診割合が全国に比べ高い。一部の調査だが、相談後は受診を控えることが多いことが分かる。#8000は利用できる時間が長くなった。救急医療機関の負担軽減にもつながるので、まずは相談を」と話した。