沖縄県民は湯船につからない? 9割がシャワー派 「浴槽にお湯ためるのが面倒」


この記事を書いた人 Avatar photo 田吹 遥子

 沖縄県民は9割がシャワー派―。県公衆衛生協会の地球温暖化防止活動推進センターが実施した入浴方法調査で、全国では7割が日々の入浴で浴槽とシャワーを使うとされる中、沖縄では県民の大半がシャワーだけで入浴を済ませていることが分かった。同センター温暖化対策課の若林真也課長は沖縄特有の傾向には、年間を通して温暖な気候や光熱費の問題など、「習慣や経済的な理由が根底にある」と分析する。

 調査は温室効果ガスの削減など地球温暖化防止活動促進事業の一環で実施。給湯からのエネルギー使用量の削減につなげるため、8月に県内在住206人を対象にネットリサーチした。

 普段の入浴方法は、シャワーのみが91%を占め、シャワーと浴槽が8%、浴槽のみが1%だった。

 浴槽を使わない理由(複数回答可)は「お湯をためるのが面倒」が89人で最多。「お湯がもったいない」が61人、「浴槽につかる習慣がない」が60人で続いた。また、光熱費や水道代が高くつくという経済的な理由を挙げる人も45人いた。

 一方、シャワーだけで済ませる理由(複数回答可)は「シャワーが慣れている」が124人で最も多く、そもそも家に浴槽が無いと答えた人も49人いた。

 シャワー派のシャワー利用時間は5~10分が66人で最多だった一方で、15分以上流しっぱなしだと回答した人も約2割いた。シャワーは1分当たり10~12リットルの湯を使うといわれている。一般的な浴槽は約200リットルのため、20分以上シャワーを使う場合、湯船1杯分の湯を使うことになる。

 若林さんは「シャワーは節水できると考えられがちだが、家族の人数や使用時間によっては浴槽を活用した方が光熱費や温室効果ガスの削減につながる」と指摘。その上で「節水シャワーヘッドの取り付けや、流しっぱなしをやめることを意識して」と呼び掛けた。(当銘千絵)