「命の水を守ろう」 PFOS汚染で市民団体が発足 嘉手納基地から河川に流入 3月に県民大会


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 米軍嘉手納基地や普天間飛行場周辺の河川や地下水からPFOSなどの有機フッ素化合物が高濃度で検出されている問題を受け、市民有志がこのほど「有機フッ素化合物(PFAS)汚染から市民の生命を守る連絡会」を立ち上げた。市民だけでなく議員や環境問題の有識者も名を連ね、水質汚染問題を多角的に検証し、改善を求めていく。連絡会は3月6日、浦添市てだこホールで県内初となる水質汚染問題に特化した県民大会も開催する方向で調整している。

 各地で学習会を開き、化合物の危険性を訴えてきた嘉手納ピースアクションが中心となり、嘉手納基地を抱える嘉手納町と北谷浄水場から給水している市町村の市民などと団結して会を結成した。共同代表には嘉手納ピースアクションの伊波義安共同代表、桜井国俊沖縄大名誉教授、玉那覇淑子北谷町議、平和運動を続ける宜野湾市の町田直美さんの4人が就任した。

 県民大会は1100人規模を想定。化合物が人体に与える影響などを学ぶほか、基地内調査の弊害となっている日米地位協定の見直しについて考察する。連絡会は今後、県に対し高濃度の化合物が検出された水源からの取水をやめること、国に対しては基地内調査の早期実現や周辺住民の血中濃度検査などを求める署名運動も展開していく。

 共同代表の伊波さんは「団結して命の水を守ろう」と訴えた。

(当銘千絵)