ソフトバンク・嘉弥真「開幕から飛ばす」 五輪見据え入念


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投げ込む福岡ソフトバンクの嘉弥真新也=6日、宮崎市生目の杜運動公園

 福岡ソフトバンクの左腕・嘉弥真新也(八重山農林高出―ビッグ開発ベースボールクラブ―JX-ENEOS)はオフシーズン、地元・石垣島で6年ぶりに自主トレを実施。手応えを得て入ったキャンプでは、連日、打者を立たせて投げ込み、投内連係などで汗を流している。ブルペンでは右打者の内角を刺すような直球を入念に確認し、スライダーやチェンジアップを織り交ぜた。「右(打者)を抑えるイメージもできている」と既に実戦を想定した調整に入っていた。

 3年連続日本一のソフトバンクで“左キラー”として定着し、3年連続で50試合以上の登板を果たした。昨季は2勝2敗1セーブ、19ホールドで防御率2・61の成績を収め、年俸も大台の1億円を突破。佐久本昌広・1軍投手コーチは「チームとして期待している。(50試合連続登板が)彼の揺るぎない自信にもつながっている」と語る。嘉弥真自身、今季は「60~70試合は出たい」と4期連続の50試合登板、チームでは3年ぶりのパ・リーグ優勝の奪還、4年連続の日本一を掲げる。

 昨年行われた、東京五輪予選を兼ねた国際大会「プレミア12」は3試合に登板し、要所で持ち味を生かして左打者を抑える活躍を見せた。東京五輪の代表入りにも期待がかかるが、「シーズン前半の結果次第。選ばれるなら入りたい」と平常心でいる。7月には沖縄での公式戦が控える。地元での登板は「歓声の量が違う。地元で投げられることはなかなかない」と特別な思いがある。「沖縄での登板を目標にオープン戦やシーズン前半を頑張る」。開幕から飛ばすとの気概を見せた。

(上江洲真梨子)