農業が衰退する… 支店存続へ署名1000筆超 JA再編で本部町民


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 【本部】JAおきなわ(普天間朝重理事長)の店舗再編計画で、本部支店(本部町)の支店運営委員会(比嘉由具委員長)が12日、支店存続を求める町民千人超の署名を普天間理事長に提出した。同支店は信用・共済部門の他店舗への統合と生産資材部門縮小が検討されているため、委員会は今後も署名活動を継続する。

 支店運営委員会は今月5日から、町民を対象に署名活動を開始した。署名提出の際に委員会側は、支店の縮小で本部町の農業が衰退することや、高齢者などJA利用者が困惑することなどを訴えた。JA側は収益環境の悪化による統廃合に理解を求めた上で、本部支店の統合について「決定した訳ではない。あくまで案の段階で、案をたたき台に検討中だ」と回答したという。統合した場合のサービス維持の方法なども説明したとみられる。

 JA側は普天間理事長と役員ら約10人が対応し、面会は約1時間続いた。比嘉委員長は本紙の取材に対し「経営環境が厳しいのは理解できるが、JAは地域に根差した存在だ。廃止や統合の前に、町民が協力して支店を維持する方法を共に考えたい」と話した。

 JAは12日に定例の経営管理委員会を開催した。店舗統廃合計画について、信用・共済部門は今月20日の経営管理委員会で決定し、生産資材店舗は21日以降、農家の意見を集約して決定する方針を確認した。