首里城正殿跡から発掘された500点を展示 きょうから埋文センターで出土品展


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正殿跡の主な出土品(提供)

 首里城正殿跡の発掘調査から得られた遺物を展示する「首里城正殿跡出土品展」が18日から、西原町の県立埋蔵文化財センターで始まる。5月10日まで。

 1985年から2年間行われた正殿跡の発掘で出土した首里城の欄干や龍柱のかけらをはじめ、約500点ある資料のほとんどが初めて展示される。
 県教育委員会が85年から正殿跡で行った発掘調査では正殿の遺構や建築部材とともに、琉球王国が海外との交易で入手した陶磁器や県産の瓦などが確認された。今回展示される資料にはこれらの出土品のほかに、戦前、正殿の屋根にあった龍のひげや、92年の復元の際に正殿の装飾などで参考にした基礎資料が含まれている。
 県教育庁文化財課と同センターの担当者らは「貴重な文化財が残されていることを伝えるとともに、琉球王国時代の息吹を感じてもらいたい」と来場を呼び掛けた。

手前にある流線型の出土品は、戦前の首里城正殿で屋根に載っていた龍のひげ(提供)
今回初めて、組み立てられた状態で展示される戦前の首里城正殿の欄干(提供)