友利(円盤投げ)日中新へ挑戦 最後の舞台で「恩返し」伊良波中


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中学最後の記録会で、円盤投げの日本中学記録の樹立を狙う友利晟弓=1月24日、豊見城市の伊良波中学校グラウンド(喜屋武研伍撮影)

 中学投てき界の先頭を走る友利晟弓(伊良波中3年)が、春季記録会(3月8日、沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアム)で、日本記録に挑戦する。今大会は高校・一般の部だが、中学の部が中止となったため、友利は県陸上競技協会の推薦で出場。中学最後の舞台で円盤投げ日本中学記録(44メートル57)の更新を狙う。

 これまで数々の輝かしい成績を残してきた。中学2年はジュニアオリンピックの円盤投げで日本一に輝いた。主戦場の円盤投げは41メートル50で日本ランキング1位。ジャベリックスローは6位、砲丸投げは10位で、3種目でトップ10に入る選手は国内で友利のみだ。

 陸上競技をしていた兄2人の影響で、物心ついた頃から円盤に触れていた。円盤投げの元日本王者の知念信勝さん(コザ高教頭)は「中学生にしては筋力があり、持って生まれた素質が強い」と評価する。

 学校では短距離選手と共に練習することで、敏しょう性や瞬発力を鍛えている。那覇西高陸上部との合同練習のほか、知念さんらの指導も受けている。ターン時に最も力が入る姿勢「パワーポジション」の入りにもこだわり続け、効率よく力を伝えられるようになった。

 45メートルの壁は練習で一度超えており、感覚もつかんだ。知念さんも「条件が整えば、(記録更新は)いけるんじゃないか」と期待する。「周りで支えてくれる人への恩返し。感謝の気持ちを持ちながら臨みたい」と新たなレコードを刻む。
 (喜屋武研伍)