「早急に体制整備を進めて」 知的障がい仲村さんの高校入学で調整委 県教委に差別解消で助言


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 知的障がいのある仲村伊織さん(17)の高校入学に関する県教育委員会の対応について、県障害を理由とする差別等の解消に関する調整委員会(高嶺豊会長)は「早急に体制整備を進めていただきたい」とする助言を2日付で県教委に出した。県教委が「学びの保障ができない」とする見解を報道機関に示したことを受け、仲村さんの家族が県障害のある人もない人も共に暮らしやすい社会づくり条例(共生社会条例)に基づき、見解の撤回などを求め助言(あっせん)を申請していた。

 調整委員会は、県教委に他都道府県の情報収集を継続するよう求め「高校側との意見交換の実施や人的配置等の課題の整理を行い、障がいの有無にかかわらず、可能な限り、本人が望む学びの機会が提供できるよう、早急に体制整備を進めていただきたい」と意見した。県教委が「学びの保障ができない」とした見解は、仲村さん家族らと県教委の交渉の中で撤回しているため「助言またはあっせんの内容については、基本的に満たされている」とした。