南風原の童歌に親しんで 12曲の歌詞付き楽譜集を発刊


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完成した「わらべ歌楽譜集~南風原のわらべ歌を響かせて~」

 【南風原】“命薬(ぬちぐすい)”の歌が暮らしに響き渡るように―。南風原文化活用実行委員会はこのほど、町内に残る童歌の楽譜集「わらべ歌楽譜集~南風原のわらべ歌を響かせて~」を発刊した。幼稚園や小学校、家庭などで童歌への親しみを深められるよう、弾き歌いができるような楽譜と歌詞を掲載した。同実行委の大城鶴子委員長(81)は「何気なく歌われていた童歌が、これからの子どもたちにとっても命薬(ぬちぐすい)”の歌となってほしい」と期待を込めた。

 南風原町の童歌は1983年、各字で200種以上の歌が採集された。字によって歌い方やメロディーが異なる面白さが魅力だ。94年、採集された童歌の中から24曲を編曲し、編曲版と原曲版とを合わせたCDが制作された。今回はさらにその中から12曲を選曲して「わらべ歌楽譜集」に掲載した。「あちゃや あぶしばれー(本部)」「てぃーたーみーゆー(神里)」などがある。町内の保育所や学童、幼稚園、小学校などに配布される予定。

 編曲者の一人、外間三枝子さん(75)は「伝えられた歌を未来につなげ、いつの世も残っていく曲にしたいと思いを込めた」と話した。「わらべ歌楽譜集~南風原のわらべ歌を響かせて~」の問い合わせは南風原文化センター(電話)098(889)7399。