チュニキャン、首里城再建へ応援歌 「ダイナミック琉球」をカバー インターネットで配信


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「ダイナミック琉球」をカバーしたチューニングキャンディーの(左から)琴音、ソフィー、LILI、ゆうり、愛子=那覇市内

 21日にデビュー2周年を迎えた県出身ダンスボーカルグループ「Chuning Candy(チューニングキャンディー)」が、正殿などが焼失した首里城の再建支援に向けた応援歌として、イクマあきらの「ダイナミック琉球」をカバーした。22日、インターネット音楽配信サービスiTunesなどで配信をスタートさせた。5人の魂を込めた心地よい歌声とダンスは人々の心を引き付ける。メンバーは「首里城再建のために沖縄の思いを乗せて全国や世界に届けたい」と話している。

 チューニングキャンディー(チュニキャン)はリーダーのソフィー、LILI、ゆうり、琴音、愛子の5人。5人は昨年10月末に起きた首里城火災の時、深い悲しみとショックに打ちひしがれた。ソフィーは「私たちの誇りである首里城が1日のうちに失ってしまい、悲しくてその日は涙が出た」と振り返る。琴音は「首里城はおばあちゃんとよく散歩して訪れた思い入れのある場所だったので、燃えた時は言葉にならなかった」と悲しげな表情で語った。LILIは「落ち込んでいる時や元気のない時には首里城から見える夕焼けを眺めて元気をもらっていた」と述懐した。

 5人は「再建のために私たちにできることはないか」と首里城再建に向けたプロジェクトを立ち上げ、「ダイナミック琉球」をカバーした。ゆうりは「沖縄の人なら誰もが一度は耳にしたことのある曲だと思う。チュニキャンらしく楽しく盛り上がるようにアレンジした」と笑顔で語る。ダンスは世界的に活躍する県出身のダンサー仲宗根梨乃が振り付けた。愛子は「自分たちが思ってもみない振り付けが次々と出てきて、斬新で楽しかった。振り付け以外にも体の動かし方や気持ちの入れ方などさまざまなアドバイスをしてくれてとても勉強になった」と目を輝かせた。

 そのほか演奏では高校野球で沖縄代表校を応援してくれる尼崎高校吹奏楽部が参加。4月から撮影予定のMV(ミュージックビデオ)はソフィーの出身高校である沖縄尚学高校がロケ地として使われる。ソフィーは「首里城のために、沖縄の気持ちを前面に出して、かっこいいパフォーマンスを見せたい」と力強く語った。

 配信の売り上げの一部は首里城再建のために寄付される。
 (金城実倫)