公演やイベントの自粛・中止 関係者の減収1億2500万円に


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 沖縄県芸能関連協議会(沖芸連)は6日、新型コロナウイルス感染拡大を受けた公演やイベントの自粛・中止による芸能活動への影響に関する調査報告書を発表した。2月から4月の芸能・舞台芸術関係者の減収見込み額の平均は、30代から50代の働き盛り世代でいずれも30万円を超えた。減収見込み額の総額は、約1億2500万円に上った。

 報告書は、3月20日から4月3日にかけて沖芸連が、県内に住むか県内を中心に活動する芸能・舞台芸術関係者個人を対象に実施したウェブアンケートを基にまとめた。計517件の回答があった。

 減収見込み額は2月が平均約8万円、3月が約21万円、4月が約18万円だった。「2月から4月に自身が関わるイベントが、新型コロナウイルス感染拡大防止を目的に延期または中止されたか」という問いには、87%が「はい」、12%が「いいえ」と答えた。「公演・イベントが延期または中止が何月まで続くと生活が維持できないか」との問いには、約25%が「特に影響がない」とし、5月が約23%、6月が約17%、4月が約13%と続いた。

 自由回答欄には「貸し付けではなく給付を」など窮状を訴える声や「モチベーションを維持するのがつらい」など、先行きを不安視する声が上がった。

 沖芸連の下山久常務理事・事務局長は「衰退した芸能を復活させるのは難しい。芸能は県の基幹産業である観光のどだい。要望書をまとめて県に救済策を求めたい」と話した。

 報告書は沖芸連ホームページ(https://www.okigeiren.net)でも確認できる。