ゆうパックがチルドの引き受け停止 航空便減で物流が停滞


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う沖縄発着航空路線の減便を受け、日本郵便は8日から、沖縄と県外の間で配送されるチルド・冷凍ゆうパックの引き受けを停止した。宅配便大手のヤマトホールディングスは9日、沖縄発着の荷物が通常よりも1日程度遅れると発表した。

 航空路線網の大幅な縮小によって航空貨物の輸送容量が減少し、国内の物流機能が滞っている。陸送手段がない離島県の沖縄では船便で代替できない荷物を中心に、遅延の発生や取り扱い荷物を制限する影響が顕著となっている。東京をはじめ7都府県に緊急事態宣言が発令されたことを受け、物流の停滞がさらに広がる可能性がある。

 日本郵便沖縄支社によると、国内航空線の減便で運べる航空貨物の量が減少した。同社は郵便を優先して運ぶため、ゆうパックは船便での輸送に切り替えたことで2~4日程度の遅れが生じ、さらに鮮度保持が必要なチルド・冷凍には対応ができないという。県内離島発着の荷物はチルド・冷凍も含めて通常通り引き受けている。

 沖縄日通エアカーゴサービス(OAS航空)も減便の影響を受け、沖縄発着の荷物に遅れが生じている。佐川急便も全国から沖縄や北海道、九州向けの飛脚航空便に通常より1~2日の遅れが発生していると発表している。