医療従事者に「ホテルで休んで」那覇市が全額補助 全国初か


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医療従事者への宿泊補助事業について発表する(左から)那覇市医師会の山城千秋会長、城間幹子市長、市観光ホテル旅館事業協同組合の宮里一郎理事長=20日、市役所

 沖縄県那覇市と市医師会(山城千秋会長)、市観光ホテル旅館事業協同組合(宮里一郎理事長)は20日、新型コロナウイルス感染症の対応に当たる医療従事者の宿泊を補助する事業を始めると発表した。医療従事者が市内のホテルに宿泊する場合、市が宿泊費を全額補助する。期間は21日から6月末までの予定で、期間延長も検討する。

 家族などへの感染を懸念する医療従事者が、病院内で寝泊まりする状況を受け、負担軽減のため補助事業実施を決めた。新型コロナ感染症に対応する医療従事者への宿泊費補助について、山城会長は「全国初ではないか」と話した。

 対象は市内にある四つの協力病院の医療従事者。料金は統一し、約3千万円の予算規模を見込んでいる。財源は市の予備費を充てる。市観光ホテル旅館事業協同組合の会員は23社で、宮里理事長は「50~100室で始めて、臨機応変に対応する」と述べた。事業に協力するホテルの数や名前は非公開とする。

 山城会長は「医療従事者は感染しないように非常に神経を使っている」と強調し、応援を求めた。市は同日、中国福州市から寄贈されたマスク2万枚のうち1万枚を市医師会に渡した。