沖縄感染の構図、一目で…来県者が起点、複数の小規模クラスター 県専門家会議で報告


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 3月下旬に関東や関西方面から感染者が来県し、彼らと接触した人たちから県内に感染が広がった―。国立感染症研究所が県内の新型コロナウイルス感染の傾向を分析したところ、このような傾向が浮かび上がった。22日、県の専門家会議で報告された。

 県内での感染者は「関東方面からの来県」「関西方面からの来県」「観光関連」「接客業関係」「感染源不明」の五つに分けられる。県は「関東、関西から3月下旬に多くの感染者が来県し、その方々と接触した観光や接客業の方々が感染。その観光業や接客業の方々と接触した県民に感染が広がったという流れだ」と説明した。調査は県内患者121人を分析した。

 県内では国の「5人以上」の定義には満たないものの、焼き肉店やカラオケ、スナック、居酒屋など夜の飲食を伴う場所で3~4人規模の小規模クラスター(感染者集団)が複数発生していることも特徴だ。

 県の糸数公保健衛生統括監は3月下旬から4月にかけての2週間で90人の発症があったとし「今月25日からの大型連休でまた3月と同じこと(人の移動)が起きると1カ月後も同じ(患者急増の)局面を迎えてしまう」と語り、連休中の外出自粛、来県自粛の重要性を重ねて強調。国立感染症研究所は「外出自粛の成果が出るのは2週間後だが、その間に院内感染やデイケア施設での感染、夜の街でのクラスターを未然に防ぐことが重要だ」としている。

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