免許更新「3密」が不安 県警の対策は? 自動車学校どうするの?


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検査機器の消毒や窓の開放など、感染症対策をして行われる高齢者講習=22日、那覇市の波之上自動車学校

 「運転免許の更新講習などは3密(密閉・密集・密接)に当たり、感染しないか不安だ」。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、こんな声がりゅうちゃんねる取材班に寄せられた。沖縄県警は免許証更新が困難な人を対象に、手続きの延長措置を実施しているほか、運転免許センターの一部業務を休止するなどの対応を取る。県内の自動車学校は県の休業要請を受けて24日以降、順次休業する。

 那覇市の波之上自動車学校は、24日から5月6日の間の休校を決めた。管理者の男性は「これまで同校の関係者で感染者は出ていないが、他市町村に比べ那覇市の感染者が多いことから休校を決めた。感染拡大を防ぐために利用者には理解してほしい」と語る。仮免許の有効期限や教習期限などは、休校期間に合わせて延長する。

 休校期間中の高齢者講習は予約変更の手続きを実施している。22日の高齢者講習は午前の部と午後の部にそれぞれ3人が参加した。講習室は長机に1人の配置で、空調に加えて窓を開けて換気をした。電話で受講者の体調を確認し、体調が悪い場合は予約の変更を促した。視力検査機や視野検査機など講習で身体が触れるものは、1人の検査が終わる度に消毒をした。

 受講した南風原町の男性(75)は「普段からコロナに気をつけて生活している。講習で人が密集するのではと不安はあった。5月の連休明けに誕生日を迎えるため、期限まで日数が少ないので受講を決めた。家族から心配されたが、喚起や消毒の対策が取られていて安心した」と話した。

 待合ロビーも玄関ドアを開放し、カウンターには飛沫(ひまつ)感染を防ぐためのビニールを施すなど、感染症対策を徹底する。

 管理者の男性は「休校に関して、利用者から苦情などはなく、こんな状況だからと理解を示してくれた。免許証の有効期限は警察署などで手続きを行えば延長されるので、時期を見て高齢者講習の予約を取ってほしい」と呼びかけた。
 (当間詩朗、高辻浩之)