普天間泡流出、原因不明なまま1カ月 米と調整難航


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 米軍普天間飛行場から有機フッ素化合物(PFAS(ピーファス))を含む泡消火剤が流出した事故から、10日で1カ月を迎える。原因はいまだ明らかにされず、日本側の立ち入り調査も米側との調整が難航し、県の求める土壌のサンプル採取は完了していない。事故は周辺住民に大きな不安を与えたが、環境汚染の全容解明や再発防止につながるかは不透明だ。

 事故後、日米地位協定の環境補足協定に基づく日本側の立ち入り調査が4回実施されたが、日本政府や県が求めている場所の土壌採取は実現していない。11日に防衛省と県、宜野湾市による5回目の立ち入りが予定されており、土壌のサンプル採取を継続する。

 事故は4月10日に飛行場内の格納庫で発生し、泡消火剤22万7100リットルが漏出した。6割以上の14万3830リットルが基地外へ流れ出た。