糸満公設市場の解体進む 思い出胸に「新しい気持ちで」向かいの新市場へ


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解体が進む糸満市の旧公設市場と、新市場で営業する人々=14日、糸満市の「糸満市場いとま~る」

 【糸満】糸満市民の暮らしを長きに渡って支えてきた公設市場の老朽化に伴う取り壊しが始まっている。1965年から55年もの間、多くの客で賑わってきた市場は、その役目を跡地向かいの「糸満市場いとま~る」に引き継いでいる。

 14日、いとま~るで営業していた総菜店・カネヤマ食品の上原栄子さん(65)は35年間、旧市場と共に時を過ごしてきた。「いろんな商売をしている人と触れ合えた。新しい市場で、新しい気持ちで出発しようという思いです」と話した。

 祖母が旧市場で豆類を販売していたという山城光司さん(34)は「店の手伝いをしていたら近所のお店の人からかまぼこをもらった。たくさんの思い出が詰まっている」と懐かしんだ。
 (長濱良起通信員)