誤って児童に登校自粛のお願い 「県外在住の父親と接触」理由に 那覇市の小学校


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 那覇市内の小学校1校が、県外在住の父親と県内で一緒に過ごした児童に対し、新型コロナウイルス感染防止を理由に約2週間の登校自粛を要請していたことが27日、分かった。学校側は同日、父親と市教育委員会の指摘を受けて誤りを認め、謝罪した。児童は28日から登校する予定。

 父親は12~18日に沖縄で子ども2人と過ごした。来県前には、児童が県外から来た人と接触しても登校自粛の対象とならないことを市教委に確認した。那覇市の小学校は21日から再開したが、この学校は児童の母親に31日までの登校自粛を依頼した。父親は27日に児童が登校を自粛していると知り、学校に問い合わせた。学校は市教委に確認し、対応を改めるよう指導を受けた。

 学校の教頭は「万一、感染していたらと想定して登校自粛をお願いしたが、市教委に確認すべきだった。児童と親に大変悪いことをした」と述べた。

 市教委は「特定警戒都道府県に渡航した児童生徒は2週間の自宅待機となるが、県外から来た人との接触を理由に登校を控えさせることはできない。市教委のガイドラインに沿って対応するよう各学校に改めて周知する」としている。

 父親は「来県者との接触を理由に登校を自粛させたら、ほかの家庭でも大変なことになる。誤った判断で自宅待機する児童生徒が出ないよう望む」と話した。