観光客受け入れと水際対策、沖縄県が6月5日に提案へ


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観光客受け入れに向けたアクションプラン策定のために集まった医療関係者と観光関係者ら=27日、那覇市の沖縄産業支援センター

 沖縄県は27日、第2回「新型コロナウイルスに負けない安全・安心な観光地づくりに関する対策会議」を那覇市の沖縄産業支援センターで開いた。医療関係者と観光関係団体らが、感染拡大を最小限に抑えながら観光客を受け入れるために、業界全体で統一したアクションプラン策定に向けて話し合った。県は6月5日の会議で素案を提案する予定だ。

 緊急事態宣言が25日に全国で解除され、6月19日以降は県をまたいだ移動も再開される予定だ。観光業界からは空港の水際対策の強化と、感染疑い者が出た場合の対応について意見が出た。空港に設置しているサーモグラフィーで発熱が検知された人に対して、PCR検査ができる仕組みづくりを求めた。

 これに対し医療側は、PCR検査は検査数が限られていることや、結果が出るまでに24時間程度かかることを説明した。観光業界からも、長時間観光客を隔離するのは現実的ではないという声が上がった。

 観光客に対しては、短時間で検査結果の出る抗原検査キットを使うことが有用という意見も出た。

 県は、感染者の比較的少ない時期と第2波が来た場合など、それぞれの段階に応じた指針を策定する必要があるとしている。

 会議で出た意見を基に県で素案を固め、6月5日に予定されている第3回会議で提案する。

 第3回会議の前には、実務者会議を開く予定で、感染疑い者の医療機関までのアクセス方法など、詳細を固める。

 会議は第4回までを予定しており、6月中旬までにアクションプランをまとめる。