沖縄の養鶏「直販提案」で最高賞 横国大の学生、昨年うるまでインターン「沖縄に関わり続けたい」


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神奈川県知事賞を受賞した宮崎将明さん(右)=神奈川県(提供)

 【うるま】沖縄県うるま市の徳森養鶏場で昨年3月、インターンシップ(職場体験)した宮崎将明さん(21)=神奈川県、横浜国立大学=がこのほど、かながわ学生ビジネスプランコンテスト(神奈川県主催)で神奈川県知事賞(グランプリ)に選ばれた。現場での体験を基に考案した、養鶏場と飲食店をオンラインで結んで直販を促すサービス「Toritreat」(トリトリート)を提案した。

 宮崎さんは養鶏の環境に課題が多いことを本で調べたのを機に、徳森養鶏場にインターンを依頼。1カ月間の現場体験を「鶏の飼われている環境を変えたいと感じた。養鶏農家にも、変えたくても変える余裕がないという課題がある」と振り返る。その上で「鶏と養鶏家がともに幸せになれるビジネス」を考えた。

 同サービスで養鶏農家は卸業者を通すよりも利益を得られ、飲食店は低価格で卵を入手できるという。

 コンテストで、宮崎さんは徳森養鶏場のシャツを着て発表した。「神奈川にいる間も徳森養鶏場、そして沖縄への感謝を込めてTシャツを着ている」と話す。

 宮崎さんはコンテストで発表した起業案を基に、法人を対象としたサイト構築を進めている。

 「市場では鶏が自由に動けるケージフリーの養鶏が求められており、沖縄の養鶏業も転換期にある。今後も沖縄に関わり続けたい」と話した。