那覇市・南部離島区で初当選を決めた喜友名智子さん(43)=立民・新人。激戦区の中でもとりわけ、保革共に組織を持つ候補者が入り乱れた小禄地域で勝利をつかんだ。立憲民主党の県議会での議席獲得は初めて。
「地域の課題に向き合い、沖縄の可能性を最大限引き出したい」。沖縄について考え始めたきっかけは首都圏の大学に進学した1995年に起きた米兵による少女暴行事件だった。「なぜ少女があのような目に遭わねばならないのか」。沖縄の重い基地の現実が周囲に伝わらないもどかしさが政治に挑戦する原点となった。
大学卒業後、沖縄に戻り、FM那覇の立ち上げや運営を通じて協働のまちづくりに携わった。4歳の長男を育てるシングルマザーでもある。選挙戦では若い世代や女性からの反応に手応えを感じた。初当選に「子育て支援や新型コロナで明らかになった問題点をしっかり解決していける県議会活動を行っていく」と抱負を語った。