「自分の兄弟が死んだようで胸が痛い」 黒人差別反対、沖縄市で行進


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沖縄市のコザ・ゲート通り

 【沖縄】米ミネソタ州で黒人男性が死亡した事件に抗議する行進が11日、沖縄市のコザ・ゲート通りであった。本部町在住で「アメリカ系ウチナーンチュ」の親富祖愛さん(37)家族が呼び掛け、25人が参加した。

 親富祖さんは事件を知り家族で渡米も考えた。しかしリスクが大きいため、ゲート通りで意思を示す家族6人のピクニックを企画し、賛同した友人らとプラカードを手に練り歩いた。

 信号待ちの車内からクラクションを鳴らす黒人女性もいた。通りで店舗を経営する女性は「肌の色で区別するのはよくない。立場上参加できない人もいるが、見ているだけで涙が出る」と話した。

 親富祖さんは「アメリカには父も弟もいる。事件は自分の兄弟が死んだようで胸が痛い」と話した。沖縄でも差別があることに触れて「私たちウチナーンチュは黒人やヒスパニックより人権がないがしろにされていると思うが、白人を差別する気もない。ヘイトを許さず、憎しみを乗り越えて愛を知ろう」と意思を示した。
 (喜納高宏通信員)