児童虐待、5月の沖縄県内相談90件 休校重なり増加傾向


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 沖縄県の中央児童相談所とコザ児童相談所の児童虐待の相談対応件数は、新型コロナ感染拡大に伴う外出自粛や休校が重なった5月にかけて増加傾向となり、5月には90件に上った。県議会6月定例会で名渡山晶子県子ども生活福祉部長が島袋大氏(沖縄・自民)の質問に答えた。

 県青少年・子ども家庭課によると、両児相の児童虐待の相談対応件数は今年2月は75件、3月81件、4月73件、5月90件だった。「休校で子どもがずっと自宅にいてうるさい、いらいらする」などの内容もあったという。県の担当者は増加傾向について「親も自宅待機や収入が減るなどして、精神状態が不安定になっていたことも背景にあるのではないか」として、詳しく分析し、対応を検討する考えを示した。

 2019年の同時期の児童虐待相談対応件数は、千葉県野田市の児童虐待死事件を受けて増加し、2月は111件、3月84件、4月154件、5月188件だった。18年は2月が不明、3月53件、4月70件、5月121件だった。