「親しんで」奄美の植物と暮らし 一冊に編集し発行へ


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「奄美植物民俗誌―沖永良部島の事例より―」

 【沖永良部】ソテツ、イトバショウ、ガジュマル、シュロ、ゲットウ―。古くから島の人々は、身近な植物を衣食住、農漁業、遊びに取り入れてきた。沖永良部島に自生する約100種の植物とその利用方法を切り口に編集した「奄美植物民俗誌―沖永良部島の事例より―」(えらぶ郷土研究会編集)が、南方新社より発行された。

 8年がかりで本書を完成させたえらぶ郷土研究会の先田光演(みつのぶ)会長(77)は「島の古老への聞き書きによって、地元の伝承や暮らしの知恵を整理した。民俗学の専門書とは違った親しみやすい一冊にしたかった」と本書の狙いを語った。

 共同編者の新納忠人副会長(77)は「これからの環境問題・持続可能な暮らしのかたちを考える一助になれば」と編集後記に綴った。

 A5判、150ページ、オールカラー。税抜き1800円。

(宮澤夕加里通信員)