知的障がいがあり、県立高校入試で3年連続不合格となっている仲村伊織さん(17)の元同級生3人は5日、仲村さんの高校入学を応援し、共生社会の実現を願うプロジェクト「Come Together」の開始を発表した。仲村さんとの学校生活を紹介する動画をYouTube(ユーチューブ)に公開したほか、ツイッターでも情報発信する。プロジェクトを通し、障がいの有無にかかわらず平等な選択ができ、自由に学べる社会の実現を目指す。

プロジェクトを始めたのは金城尋成さん(17)、奥平輝さん(17)、小倉悠河さん(18)の3人。金城さんは小中学校、奥平さんと小倉さんは中学校で同級生だった。3人は「なぜ障がいがあっても普通高校に通うのがいいと思うか」をテーマに自身の思いを述べたほか、一緒に学ぶことで自身が成長できたことも強調した。動画の中で金城さんは「障がいがある人もない人も一緒に関わっていけるような、そんな世界が見てみたい」と語った。
米国留学の経験がある奥平さんは、米国では同級生のヘルパーをすることでヘルパーの資格が取得できる制度があることなどを紹介した。
中学卒業後、仲村さんのヘルパーを務めていた小倉さんは「自分も障がい者に対する偏見を持っていたが、伊織と関わるうちになくなった」と、自身の変化を語った。
プロジェクトに賛同する国内外の同世代からもメッセージを寄せてもらった。
県庁で会見した3人は「考えは人それぞれだけど、障がいがあっても学ぶ権利はある。伊織がコミュニケーションを取れないという誤解もあるので、発信しないと分からないと思った」と話した。
動画のURLはhttps://www.youtube.com/watch?v=v6WlNBPERec、ツイッターのアカウントは@cometogether_ok
《関連記事》高校でも君と歩みたい…障がい者「応援プロジェクト」 元同級生が実名会見した理由