浦添市長、軍港配置「未定」 那覇軍港移転 北側案受け入れ排除せず


この記事を書いた人 Avatar photo 宮里 努
松本哲治浦添市長

 【浦添】米軍那覇港湾施設(那覇軍港)の浦添市移設を巡り、軍港代替施設の配置について国が「(浦添市の推す)南側案は選択しない」との見解を示した件について、松本哲治浦添市長は17日、浦添市役所で本紙の取材に応じ、18日に開かれる玉城デニー知事、城間幹子那覇市長との3者会談で「改めて2人の話を聞いた上で決定する」と話し、県と那覇市の出方次第では北側案を受け入れる可能性を示唆した。

 北側案受け入れについて「現時点(17日)で決めていることはない」と説明する一方「県も那覇も防衛も米軍も駄目だというのであれば、どうするかというのは私の判断だ」と話した。

 松本市長によると、田中利則沖縄防衛局長らが4日、浦添市役所を訪れ、国の見解を示した際には「意見を聞き受けただけだ」とし、市長の意見などは表明しなかった。米軍が南側案に難色を示していることについて具体的な理由の説明もなかったという。

 松本市長は1期目は軍港移設反対を掲げて当選したが、任期途中で浦添市側での受け入れを表明。2期目の市長選では、軍港移転と浦添西海岸開発を推進する自民党や経済界の支援を受けて再選を果たした。市のリゾート開発を優先して軍港の配置場所を南側に変更するよう要望してきた。