沖縄コロナ新規30人感染 死者1人、高齢者死亡続く 


この記事を書いた人 Avatar photo 宮里 努
新型コロナウィルスの顕微鏡写真

 県は21日、新型コロナウイルスに新たに30人が感染し、豊見城市の80代男性が死亡したと発表した。前日も60代と80代の2人の死亡を発表しており、重症化リスクの高い高齢者の死亡が続いている。

 県内で新型コロナに関連した死亡者は8月だけで11人に上り、累計の死者数は計18人。玉城デニー知事は「施設での感染拡大は何としても食い止めなければならない。医療機関、社会福祉施設をつぶさず、健康と生命を守っていこう」と呼び掛けた。 

 玉城知事は同日の記者会見で、県内の高齢者福祉施設や病院でクラスター(感染者集団)発生が相次いでいることから、県民に当面の間、高齢者との面会などを自粛するよう改めて求めた。今月29日に期限を迎える県独自の緊急事態宣言の再延長については、来週の指標の推移や病院・施設での状況などを注視する必要があるとして判断を示さなかった。

 旧盆に向けて玉城知事は「あと1週間、もうひと頑張りしてほしい」と呼び掛けた。家庭内感染も増えているとして、家族の誰かに感染が確認された場合、同居している他の家族は2週間、外出を控え自宅で健康観察を行うよう強調した。

 県によると、死亡した男性は7日に陽性が判明し、21日に死亡を確認した。感染経路は分かっていない。21日の10歳未満から80代までの新規感染者30人のうち、感染経路が判明していない「調査中」の人は27人。那覇市の飲食業の60代女性や糸満市の建築業の30代男性などが感染した。人口10万人当たりの直近1週間の新規感染者数は27.45人で、21日連続で全国最多。米軍関係の新規感染者はキャンプ・コートニーで1人で累計356人となった。