「希望宿る絵画見て」 病気や障がいと向き合う2人が展示会 宮古島で


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
二人展を開いた与那覇憲治さん(右)と来間未羽さん=宮古島市の島野菜デリじゃからんだ

 【宮古島】「私の描く絵が希望につながれば」―。沖縄県の宮古島に住む与那覇憲治さん(58)と来間未羽さん(21)の絵画二人展がこのほど、市内のレストラン「島野菜デリじゃからんだ」で開かれた。

 与那覇さんは30年ほど前から統合失調症を患い、入退院を繰り返しながら作品を描き続けてきた。来間さんも、聴覚障がいと、ある特定の場面や状況で話せなくなる場面緘(かん)黙(もく)症を抱えながら、小学生のころから大好きだった絵と向き合ってきた。「自分の絵を見てもらいたい」という2人の希望をかなえたいと「宮古島やーでぃの会」(奥谷美恵子会長)が二人展を企画した。

 与那覇さんはパステル画「伊良部大橋」のほか、油絵、水彩画、切り絵など28点を出品した。来間さんは水彩やぺンを画材に少女の空への憧れをイメージした「憧憬(しょうけい)」など、繊細で幻想的な16作品を展示した。

 「皆さんが、少しでも希望が持てたら幸い」と与那覇さん。来間さんは「私の絵から何か感じ取ってもらい、皆さんが能力に気付き伸びていけたらうれしい」と話していた。
 (與那覇淳通信員)