8月のゆいレール乗客57%減 開業以来の同月比で初の100万人下回る


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 沖縄都市モノレール(那覇市、美里義雅社長)の8月の乗客数(速報値)が、前年同月比97万9700人(57・2%)減の73万2151人だったことが分かった。2003年の開業以来、8月としては初めて100万人を下回った。

 7月は4カ月ぶりの100万人台となる107万6448人に回復していたが、新型コロナウイルス感染者の急増による県独自の緊急事態宣言が発出された影響で、観光客、地元客ともに公共交通利用が落ち込んだとみられる。

 19年まで、観光シーズンの8月はインバウンド(訪日外国人客)や国内観光客が多く乗車し、イベントなどで利用する県民も多いことから好調だった。しかし今年は観光客が激減し、イベントも大部分が実施されず低調となった。

 8月の1日平均乗客数は2万3618人で、前年に比べて3万1603人減少した。都市モノ社の担当者は「特に那覇空港や、ホテルに近い駅で落ち込みが激しい」と話した。

 沖縄都市モノレールは19年10月に浦添延長区間が開業して4駅分増えたものの、2020年4~8月の累計乗客数は404万4241人で、前年同期間の822万9981人から50・9%の減少となっている。

 感染拡大の第1波の影響を受けた4月、5月には観光客に加え通勤、通学客も利用を控え、月間60万人台と大きく落ち込んだ。

 7月末時点の駅別乗降客数では、那覇空港駅が2239人で、19年度の7191人の3分の1以下に落ち込んでいる。

 牧志駅や旭橋駅、首里駅、美栄橋駅、おもろまち駅も19年度の半分以下となっている。