「新城」の歴史や文化を紹介 沖縄・宜野湾市立博物館で「字」展


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 【宜野湾】沖縄県宜野湾市新城(あらぐすく)の歴史や伝統文化などを紹介する“字”展が9日から、市真志喜の市立博物館で始まった。寅(とら)と申(さる)年に7年おきに開かれていた豊年祭「マールアシビ」の動画や衣装なども展示している。入場無料で10月25日まで開催。

宜野湾市新城の歴史や伝統文化などを紹介する“字”展=12日、宜野湾市立博物館

 裁判官で民俗学者だった新城出身の佐喜眞興英さん(1893~1925年)の資料も公開している。佐喜眞さんの法服や位牌(いはい)も博物館として初展示した。

 新城の範囲は米軍普天間飛行場内や、市の土地区画整理事業が続くキャンプ瑞慶覧・西普天間住宅地区跡地内にまたがる。集落は沖縄戦などの影響で複数回移動した。戦前は耕地面積が広く、比較的豊かな地域だった。豊年祭などの行事が盛んだったが、現在は継承が課題となっている。

 博物館の伊藤圭さんは「新しく新城に入ってくる人たちも歴史や文化を知り、少しでも新城に愛着を持っていただきたい」と話した。佐喜眞さんの功績についての講演会が真志喜公民館で27日午後2時から開かれる。