「感染者の気持ち考えて」 コロナ差別なくそうポスター 団体代表らが沖縄県へ500部


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県にポスターを贈呈したゆいマスクプロジェクトの田邉裕貴さん(右)と百田行宏さん=17日、県庁

 異業種の任意団体「ゆいマスクプロジェクト」の田邉裕貴さん(41)と百田行宏さん(41)は17日、県庁に大城玲子保健医療部長を訪ね、新型コロナウイルス感染者への差別をなくそうと、制作した啓発ポスター500部を贈呈した。

 同団体はクラウドファンディングで募った資金を活用し、これまで病院や介護施設など60カ所に約4千万円分の医療物資を届けてきた。今回は、コロナ差別の解決を目指し啓発活動を開始。ポスターの制作費用は団体が負担し、現時点で後援団体などに6千部のポスター配布を予定している。 贈呈式で田邉さんは「感染者の気持ちを考えることが大事だ」と強調。ポスターを通じ、個人や特定の集団に対する負のイメージを意味するソーシャルスティグマ(社会的負の烙印(らくいん))を知り「正しい知識を基に判断し、コロナと共存する社会を考えるきっかけにしてほしい」と語った。

 県は今後、各学校や観光施設、医療機関などにポスターを配布する予定。大城部長は「企業や地域の方による『差別をしない』という活動をありがたく思う」と述べた。